「夜勤=きつい」は本当なのか
重度訪問介護の夜勤について調べると、「きつい」「大変」という言葉がたくさん出てきます。正直に言います。楽ではありません。
生活リズムは乱れますし、眠い中で集中力を保たなければならない場面もあります。それでも、この仕事を続けている人たちがいるのは、大変さの先にあるものを知っているからです。
この記事では、重度訪問介護の夜勤のリアルを、良いことも大変なことも含めて正直にお伝えします。これから夜勤のある仕事を考えている方の参考になれば幸いです。
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重度訪問介護の夜勤って何をするの?
まず、夜勤中にどんなことをしているのかを具体的にお話しします。
重度訪問介護の夜勤では、利用者さんのご自宅に伺い、夜間の生活を支えます。主な業務内容は以下の通りです。
- - 体位変換(寝ている姿勢を定期的に変えること):床ずれ(褥瘡)を防ぐために、2〜3時間おきに体の向きを変えます
- - たん吸引(のどに溜まった痰を機械で取り除くこと):呼吸を楽にするために必要な医療的ケアです
- - 見守り:利用者さんが安全に眠れているか、体調に変化がないかを確認します
- - 排泄介助:おむつ交換やトイレへの移動をお手伝いします
- - 緊急対応:体調の急変や予期しない事態に対応します
夜勤といっても、ずっと動き回っているわけではありません。利用者さんが眠っている時間帯は、見守りをしながら記録を書いたり、次の介助の準備をしたりする時間もあります。
ただし、「何もない夜」はあっても、「何も起きない保証がある夜」はありません。常に利用者さんの状態に気を配っている必要があります。
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施設の夜勤との違い
介護の夜勤と聞くと、施設での夜勤をイメージする方が多いかもしれません。重度訪問介護の夜勤は、施設の夜勤とはかなり違います。
施設の夜勤の場合
施設では、一人の夜勤スタッフが複数の利用者さんを担当します。ナースコールが鳴れば対応し、巡回の時間になれば全員の部屋を回ります。限られた時間の中で、多くの方のケアを効率よくこなすことが求められます。
重度訪問介護の夜勤の場合
重度訪問介護では、一人の利用者さんのお宅で、その方だけのケアに集中します。一対一です。
この違いは大きいです。施設では「次の方もいるから急がないと」というプレッシャーがありますが、重度訪問介護では利用者さんのペースに合わせることができます。
体位変換のタイミングも、その方の寝つきや体調に合わせて調整できます。「マニュアル通りに2時間おき」ではなく、「この方は今日少し寝つきが悪いから、もう少し待ってからにしよう」といった判断ができるのです。
一方で、施設のように「困ったらすぐ隣のスタッフに聞ける」という環境ではありません。この点については、後ほど正直に書きます。
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正直に大変なこと
夜勤の大変さを、ごまかさずにお伝えします。
生活リズムが崩れる
これが一番大きいかもしれません。人間の体は本来、夜に眠るようにできています。それに逆らって働くわけですから、体には負担がかかります。
夜勤明けの日は眠いのに眠れなかったり、休日なのに体がだるかったりすることがあります。特に夜勤を始めたばかりの頃は、自分に合ったリズムを見つけるまでに時間がかかります。
責任の重さ
夜間は利用者さんのご家族も眠っていることが多く、自分一人で判断しなければならない場面があります。
「この呼吸音はいつもと違うのか、たまたまなのか」「今すぐ主治医に連絡すべきか、もう少し様子を見るべきか」。そうした判断を、深夜の静かな部屋で一人で行う緊張感は、正直なところ楽ではありません。
もちろん、事業所に電話で相談できる体制はあります。でも、その場で最初に気づくのは自分です。その責任は常に感じます。
孤独感
夜勤中は基本的に一人です。利用者さんが眠っている間、静かな部屋で一人きりになる時間があります。
日中であれば同僚と話したり、ちょっとした雑談で気持ちをリセットしたりできますが、夜勤中はそれができません。この孤独感がつらいと感じる方もいます。
体力的な負担
深夜2時、3時に体位変換やたん吸引を行うのは、日中に同じことをするのとは疲労感が違います。眠気と闘いながら、正確な介助を行う必要があります。
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でも、やりがいもある
大変なことを正直に書きました。それでも夜勤を続けている人たちがいるのは、なぜでしょうか。
「おはよう」の一言
夜勤を終えて朝を迎えたとき、利用者さんから「おはよう」と言ってもらえる瞬間があります。
言葉を発することが難しい利用者さんの場合は、目が合って、ほんの少し表情が緩むこともあります。その瞬間に、「今夜も無事に過ごせた」という安堵と、小さな達成感を感じます。
大げさなことではありません。でも、その「おはよう」は、一晩をともに過ごした自分にしか受け取れないものです。
ご家族が安心して眠れる
重度の障害がある方のご家族は、夜間の介護を長年担ってきた方が少なくありません。夜中に何度も起きて体位変換をしたり、たん吸引をしたりする生活を、何年も続けてこられた方もいます。
夜勤のヘルパーが入ることで、ご家族が安心して一晩眠れる。それだけで、自分がここにいる意味があると感じられることがあります。
利用者さんとの信頼関係
夜の時間を一緒に過ごすというのは、日中のケアとはまた違った関係性が生まれます。
夜は誰でも少し不安になるものです。そんな時間に「この人がいてくれるから大丈夫」と思ってもらえる関係を築けたとき、この仕事をしていてよかったと思えます。
信頼関係は一朝一夕にはできません。何度も夜勤に入り、利用者さんの癖や好みを覚え、「この人はわかってくれている」と感じてもらえるまでには時間がかかります。でも、だからこそ得られたときの手応えは大きいです。
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夜勤を続けるためのコツ
夜勤を無理なく続けている先輩スタッフたちに共通していることを紹介します。
体調管理を最優先にする
- - 夜勤前の仮眠:夜勤に入る前に2〜3時間でも眠っておくと、夜間の集中力が変わります
- - 夜勤明けの過ごし方:帰宅後すぐに長時間眠るのではなく、軽く仮眠を取ってから夜に通常の睡眠を取るなど、自分に合ったリズムを見つけることが大切です
- - 食事のタイミング:夜勤中の食事は消化の良いものを、タイミングを決めて取るようにすると体への負担が軽くなります
シフトの組み方に気を配る
夜勤と日勤が不規則に入ると、体への負担が大きくなります。できるだけ夜勤が連続しすぎないように、また夜勤明けの翌日にすぐ日勤が入らないように、シフトの調整を事業所と相談することが大切です。
仲間との情報共有
夜勤中は一人ですが、夜勤の前後には他のスタッフとの引き継ぎがあります。
- - 利用者さんの最近の体調の変化
- - 日中の様子で気になったこと
- - 夜間に注意すべきポイント
こうした情報を丁寧に共有し合うことで、夜勤中の不安が軽減されます。「一人で抱え込まない」ことが、夜勤を長く続けるための一番のコツかもしれません。
無理をしない
これが一番大事です。体調が悪い日に無理をして夜勤に入ると、自分にとっても利用者さんにとっても良くありません。しんどいときは正直に伝えること、それができる職場環境であることが重要です。
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ノベラクトケアの夜勤体制について
ノベラクトケア(株式会社Noveract)は、川越市に本社、さいたま市西区に事業所を構え、24時間365日体制で重度訪問介護サービスを提供しています。
夜間のケアを必要とする利用者さんがいらっしゃるため、夜勤スタッフを募集しています。全スタッフが医療的ケアの資格を保有しており、たん吸引などの医療的ケアにも対応しています。
夜勤に不安がある方でも、最初は先輩スタッフと一緒に入りながら、少しずつ慣れていける体制を取っています。
「夜勤ってどんな感じだろう」「自分にできるかな」と思った方は、まずは気軽にお問い合わせください。見学や質問だけでも構いません。
お問い合わせ先:048-871-6572(ノベラクトケア)
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まとめ
重度訪問介護の夜勤は、楽な仕事ではありません。生活リズムは崩れるし、一人で判断しなければならない場面もあるし、孤独を感じることもあります。
でも、一晩をともに過ごした利用者さんの「おはよう」や、安心して眠れたご家族の姿に、この仕事でしか得られないやりがいがあります。
きれいごとだけでは続きません。大変さを知った上で、「それでもやってみたい」と思える方に、この仕事は向いているのだと思います。
