「ヘルパーさんが来てくれるのはありがたいけど、1時間じゃ何もできない」「やっとケアが始まったと思ったら、もう帰る時間」。
こんなふうに感じたことはありませんか? この記事では、長い時間の連続ケアが受けられる「重度訪問介護」という制度について、わかりやすくご紹介します。
「1時間じゃ何もできない」というご家族の声
一般的な訪問介護(ヘルパーさんに来てもらうサービス)は、1回あたり30分〜1時間程度が基本です。
この時間の中で、着替え、食事の介助、トイレの介助……とやることをこなしていくと、あっという間に終了時間になってしまいます。
- - 「食事の介助だけで精一杯。お風呂まで手が回らない」
- - 「やっと慣れてきたところで帰ってしまう。本人も落ち着かない」
- - 「次のヘルパーさんが来るまでの間、結局自分が全部やっている」
- - 「1日に何回もバラバラに来られると、生活のリズムが作れない」
こうした声は、ご家族から本当によく聞かれるお悩みです。時間が短すぎることで、介護サービスを使っているのにご家族の負担が減らないという状態が起きてしまうのです。
普通の訪問介護と重度訪問介護の違い
「時間が足りない」を解決できるのが、重度訪問介護という制度です。
ここで、一般的な訪問介護(居宅介護)と重度訪問介護の違いを整理してみましょう。
一般的な訪問介護(居宅介護)
- - 1回あたりの利用時間は30分〜1時間半程度が一般的
- - 身体介護(着替え、食事、入浴、トイレなど)と家事援助(掃除、洗濯、調理など)が中心
- - やることが決まっていて、時間内にそれを済ませる形
- - 障害支援区分1以上で利用できる
重度訪問介護
- - 数時間〜24時間の連続したケアが受けられる
- - 身体介護、家事援助に加えて、見守り・付き添い・外出支援・医療的ケアも含まれる
- - 生活の流れに沿って、必要なときに必要なケアを行うスタイル
- - 障害支援区分4以上で利用できる
最大の違いは「時間の長さ」と「ケアの柔軟さ」です。重度訪問介護なら、朝から夜まで、あるいは夜通し、ヘルパーさんにいてもらうことができます。
重度訪問介護なら何時間でも来てもらえる
重度訪問介護の大きな特徴は、利用できる時間に明確な上限がないということです。
もちろん、市区町村が決める支給量(使える時間数)の範囲内にはなりますが、一般的な訪問介護のように「1回1時間まで」といった短い制限はありません。
実際に、以下のような使い方をされている方がいます。
- - 1日8時間のケアを毎日利用
- - 日中の12時間をヘルパーさんにお願いして、ご家族は仕事に出る
- - 夜間の8時間をヘルパーさんに任せて、ご家族はしっかり睡眠をとる
- - 24時間体制で、複数のヘルパーさんが交代しながらケアを行う
ご本人の状態やご家族の生活に合わせて、必要な時間数を柔軟に設定できます。
長時間ケアでできること
では、長い時間のケアでは具体的にどんなことができるのでしょうか。ある1日の流れを例にご紹介します。
朝の時間帯
- - 起床のお手伝い(体を起こす、ベッドから移る)
- - 洗顔、歯磨きの介助
- - 着替えの介助
- - 朝食の準備と食事の介助
- - お薬の服薬を見守る
日中の時間帯
- - 入浴の介助(体を洗う、着替え、髪を乾かす)
- - 昼食の準備と食事の介助
- - お部屋の掃除や洗濯
- - 通院の付き添い・移動のサポート
- - リハビリのお手伝い
- - 趣味の時間の見守り(テレビ、読書、散歩など)
夕方〜夜の時間帯
- - 夕食の準備と食事の介助
- - トイレの介助やおむつ交換
- - 就寝の準備(パジャマへの着替え、歯磨き、ベッドへの移動)
- - 寝る前のお薬の服薬を見守る
- - 夜間の見守り・体位変換・たんの吸引
このように、朝の身支度から夜の就寝まで、生活全体を通してサポートできるのが重度訪問介護の強みです。1回1時間の訪問介護ではできないことが、長時間のケアなら無理なく実現できます。
「何もしない時間」も大事なケアです
重度訪問介護には、見守り・付き添いの時間も含まれています。これは一般的な訪問介護にはない、とても大切なポイントです。
「ヘルパーさんにずっといてもらっても、やることがない時間があるのでは?」と思われるかもしれません。
でも実は、「何もしていないように見える時間」こそが重要なのです。
- - 体調の変化にすぐ気づける — ご本人のそばにいることで、少しの異変(顔色の変化、呼吸の乱れなど)にいち早く気づけます
- - ご本人が安心して過ごせる — 「すぐそばに人がいる」という安心感は、ご本人の精神的な安定につながります
- - 急な対応が必要なときにすぐ動ける — たんの吸引やトイレなど、急に必要になるケアにも待たせずに対応できます
- - ご家族が離れられる — ヘルパーさんが見守ってくれている時間は、ご家族が買い物に行ったり、用事を済ませたり、休息をとったりできます
見守りの時間は、「何もしていない」のではなく、「何かあったときにすぐ対応できる状態を保っている」のです。この安心感が、ご本人にとってもご家族にとっても、とても大きな意味を持ちます。
どんな人が使えるの?
重度訪問介護を利用するには、障害支援区分(しょうがいしえんくぶん)という国の認定で、区分4以上と判定される必要があります。
障害支援区分とは
障害支援区分とは、日常生活でどのくらいの支援が必要かを、国の基準で判定する仕組みです。区分1〜6の6段階があり、数字が大きいほど支援の必要度が高いことを意味します。
判定の流れは以下のとおりです。
- 市区町村の障害福祉課に申請する — お住まいの地域の窓口に申請書を出します
- 調査員がご自宅に来て聞き取り調査をする — 移動、食事、トイレ、コミュニケーションなどについて、普段の生活の様子を聞かれます
- 主治医に意見書を書いてもらう — かかりつけのお医者さんに、体や心の状態を書いてもらいます
- 審査会で区分が決まる — 調査と意見書をもとに、専門家の審査会で判定されます
調査のときに大切なこと
調査の日は、つい「しっかりしているところを見せよう」としてしまいがちです。でも、普段の生活で困っていることをありのままに伝えることがとても大切です。
「こんなとき介助が必要」「一人ではこれができない」といった具体的な場面をメモにまとめておくと、調査員に正確に伝わりやすくなります。
利用されている方の例
重度訪問介護は、以下のような障害や病気をお持ちの方に多く利用されています。
- - ALS(筋萎縮性側索硬化症) — 徐々に体が動かなくなる難病で、呼吸や飲み込みにも介助が必要になります
- - 筋ジストロフィー — 筋力が低下していく病気で、日常のほぼすべての動作に支援が必要です
- - 脳性麻痺 — 手足の動きに障害があり、生活全般にわたるサポートが必要です
- - 脊髄損傷 — 事故などで脊髄を損傷し、手足が動かなくなった方
- - その他の難病や重度の障害 — パーキンソン病、多発性硬化症など
「うちの場合は使えるのかな?」と気になったら、まずはお気軽にご相談ください。条件に当てはまるかどうか、一緒に確認させていただきます。
費用はどのくらい?
「長い時間来てもらったら、費用がものすごくかかるのでは?」というご心配はもっともです。
でも、ご安心ください。重度訪問介護は国の障害福祉サービスなので、利用者の自己負担は原則1割です。
さらに、世帯の収入に応じて月々の自己負担に上限額が設定されています。この上限を超えた分は、すべて公費(税金)で負担されます。
月々の自己負担上限額の目安
- - 生活保護を受けている世帯 — 0円(自己負担なし)
- - 住民税が非課税の世帯(低所得) — 0円(自己負担なし)
- - 住民税が課税の世帯(所得割16万円未満) — 月額上限9,300円
- - 上記以外の世帯 — 月額上限37,200円
つまり、たとえ毎日何時間ものケアを利用したとしても、月の自己負担がこの上限額を超えることはありません。
たとえば、月額上限が9,300円の世帯であれば、1日8時間×30日のケアを受けても、自己負担は月9,300円が上限です。長時間のサービスを利用しても、費用の面では安心して使える制度になっています。
申請から利用開始までの流れ
実際に重度訪問介護を使い始めるまでのステップを、簡単にまとめます。
- 相談する — 市区町村の障害福祉課、または重度訪問介護の事業所(ノベラクトケアなど)に相談します
- 障害支援区分の認定を受ける — 訪問調査と医師の意見書をもとに、区分が判定されます
- 受給者証をもらう — 区分4以上と認定されると、重度訪問介護の受給者証が届きます
- 事業所を選ぶ — 24時間対応できるか、医療的ケアに対応しているかなどを確認して事業所を選びます
- ケアプランを作る — 相談支援専門員(ケアプランを作る専門の担当者)と一緒に、どんなケアが必要かを計画します
- サービス開始 — 計画に沿って、重度訪問介護のケアが始まります
すでに障害支援区分の認定を受けている方は、比較的スムーズに利用を始められます。まだ認定を受けていない方も、申請の手続きからサポートしますので、ご安心ください。
ノベラクトケアなら24時間対応できます
ノベラクトケア(株式会社Noveract)は、埼玉県川越市に本社、さいたま市西区に事業所を置き、24時間365日体制で重度訪問介護を提供しています。
- - 長時間の連続ケアに対応 — 日中だけ、夜間だけ、24時間通しなど、ご家族のご希望に合わせた柔軟なケアプランをご提案します
- - 全スタッフが医療的ケアの資格を保有 — たんの吸引(口の中・鼻の中・気管カニューレ内)や経管栄養(胃ろう・腸ろうなど)に、どのスタッフでも対応可能です
- - 24時間365日対応 — 夜間や休日を含め、いつでもケアを提供できる体制を整えています
「今の訪問介護では時間が足りない」「もっと長い時間、ケアをお願いしたい」。そんなお気持ちがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
お電話でのご相談:048-871-6572(24時間365日対応)
ご本人の状態やご家族の生活状況をうかがったうえで、どんな使い方ができるか、費用はどのくらいかなど、具体的にお伝えします。どんな小さな疑問でも、お気軽にお電話ください。
