「重度訪問介護」という言葉を聞いたことはあっても、具体的にどんなサービスなのか、自分や家族が利用できるのか、よくわからないという方は少なくありません。
この記事では、重度訪問介護の制度・対象者・サービス内容・費用・申請方法まで、初めての方にもわかりやすく網羅的に解説します。
重度訪問介護とは?制度の概要
重度訪問介護とは、重度の障害がある方がご自宅で安心して暮らし続けるために、長時間にわたる総合的な支援を提供する障害福祉サービスです。障害者総合支援法に基づく国の制度で、身体介護・家事援助・外出支援・見守りなどを一体的に受けられます。
一般的な訪問介護(ホームヘルプ)は1回あたり数十分〜数時間の短時間サービスですが、重度訪問介護は日中から夜間まで連続した長時間のケアが受けられる点が最大の特徴です。24時間体制でのケアも可能であり、生活全体をトータルで支える仕組みとなっています。
重度訪問介護の対象者
重度訪問介護を利用できるのは、以下の条件を満たす方です。
- 障害支援区分4以上の認定を受けている方(入院中の利用は区分6以上)
- 重度の肢体不自由があり、両上肢・両下肢いずれかの機能に著しい障害がある方
- 知的障害・精神障害により行動上著しい困難があり、常時介護を必要とする方
具体的には、以下のような疾患・障害をお持ちの方が多く利用されています。
- ALS(筋萎縮性側索硬化症)、進行に伴い呼吸・嚥下・移動に介助が必要
- 筋ジストロフィー、筋力低下により日常動作全般に支援が必要
- 脳性麻痺、四肢の運動障害により常時介護が必要
- 脊髄損傷、損傷部位により四肢麻痺・対麻痺が生じる
- 多発性硬化症・パーキンソン病など進行性の神経難病
重度訪問介護のサービス内容
重度訪問介護で提供されるケアは多岐にわたります。利用者一人ひとりの状態やご希望に合わせて、以下のサービスを組み合わせて提供します。
身体介護
食事介助、入浴介助、排泄介助、着替えの介助、体位変換、移乗介助など、日常生活に不可欠な身体的ケアを行います。
家事援助
調理、洗濯、掃除、買い物など、ご利用者様の日常生活を支えるための家事全般をサポートします。
見守り・付き添い
ご自宅での安全を確保しながら、ご本人の生活リズムに寄り添った見守りケアを行います。急な体調変化にもすぐに対応できる体制です。
外出支援
通院、買い物、散歩、社会参加のための外出に付き添い、移動や安全確保をサポートします。
医療的ケア
喀痰吸引(口腔内・鼻腔内・気管カニューレ内)や経管栄養(胃ろう・腸ろう・経鼻経管栄養)など、医療的ケアの研修を修了したスタッフが対応します。
コミュニケーション支援
意思疎通が困難な方への代筆・代読や、コミュニケーション機器の操作支援を行います。
重度訪問介護と居宅介護の違い
「重度訪問介護」と「居宅介護」は、どちらも自宅で受けられる障害福祉サービスですが、対象者やサービスの仕組みが大きく異なります。
- 対象者、居宅介護は障害支援区分1以上、重度訪問介護は区分4以上が要件
- 利用時間、居宅介護は1回あたり数十分〜数時間の短時間利用、重度訪問介護は長時間の連続利用が可能
- ケアの範囲、居宅介護は身体介護と家事援助が中心。重度訪問介護はそれに加え、見守り・外出支援・コミュニケーション支援・医療的ケアを含む総合的なケア
- 費用負担、どちらも原則1割負担で所得に応じた上限額あり。利用時間が長い重度訪問介護の方が総額は大きくなりますが、自己負担上限は同じ仕組み
常時の介護が必要で、生活全体を通じた支援を求める場合は重度訪問介護が適しています。
重度訪問介護の費用・自己負担額
重度訪問介護は障害福祉サービスのため、利用者の自己負担は原則1割です。さらに、世帯の所得に応じた月額の自己負担上限額が設定されており、上限を超えた分は公費で負担されます。
- 生活保護世帯、自己負担0円
- 市町村民税非課税世帯(低所得)、自己負担0円
- 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)、月額上限9,300円
- 上記以外の課税世帯、月額上限37,200円
たとえば月額上限9,300円の世帯であれば、月に何時間サービスを利用しても自己負担は最大9,300円です。費用面でのご不安がある方も、まずはご相談ください。
障害支援区分とは?認定の流れ
重度訪問介護を利用するには障害支援区分4以上の認定が必要です。障害支援区分は区分1〜6の6段階で判定され、数字が大きいほど支援の必要度が高いことを示します。
認定調査の流れ
- 市町村の障害福祉課に申請、お住まいの市区町村窓口に申請書を提出します
- 認定調査員による訪問調査、移動・食事・排泄・コミュニケーションなど約80項目について、ご自宅で聞き取り調査が行われます
- 医師の意見書、主治医に身体・精神面の状態についての意見書を依頼します
- 審査会での判定、コンピューター判定(一次判定)と審査会による二次判定を経て、区分が決定されます
調査時のポイント
調査当日は「良い状態」を見せようとせず、普段の生活の実態をありのままに伝えることが大切です。困っていることや介助が必要な場面をあらかじめメモにまとめておくと、調査員に正確に状態を伝えられます。
申請から利用開始までの流れ
重度訪問介護を実際に利用するまでのステップを順に解説します。
- 市町村の障害福祉窓口に相談、まずはお住まいの市区町村の障害福祉課に相談します
- 障害支援区分の認定調査を受ける、訪問調査と医師の意見書に基づき区分が認定されます
- 受給者証が交付される、区分4以上の認定を受けると、重度訪問介護の受給者証が交付されます
- 重度訪問介護事業所を選ぶ、24時間対応体制、医療的ケアの対応力、スタッフの質などを比較して事業所を選びます
- サービス等利用計画の作成、相談支援専門員と一緒に、どのようなケアが必要かを計画書にまとめます
- サービス利用開始、ケアプランに基づき、重度訪問介護のサービスが始まります
事業所を選ぶときの5つのチェックポイント
重度訪問介護の事業所選びで確認すべきポイントをまとめます。
- 医療的ケアへの対応力、喀痰吸引や経管栄養に対応できるスタッフが在籍しているか。全スタッフが資格を持つ事業所であれば、担当者が替わっても安心です
- 24時間対応体制、夜間や休日を含む24時間365日の対応が可能か。夜間の急な体調変化にも駆けつけられる体制は必須です
- ケアプランの柔軟性、利用者一人ひとりの生活リズムやご希望に合わせて、ケアプランを柔軟に調整してくれるか
- スタッフの人柄と研修体制、見学や面談の機会があるか。定期的な研修でスタッフの質を向上させている事業所を選びましょう
- 利用者・ご家族の声、実際に利用されている方やご家族からの評判を参考にしましょう
よくある質問
重度訪問介護は誰でも利用できますか?
障害支援区分4以上の認定を受けた方が対象です。身体障害・知的障害・精神障害のいずれの方もご利用いただけます。まずはお住まいの市区町村の障害福祉課にご相談ください。
重度訪問介護の費用は高いですか?
障害福祉サービスのため、自己負担は所得に応じた月額上限額が設定されています。非課税世帯は0円、課税世帯でも月額9,300円〜37,200円が上限です。
24時間の介護を受けることはできますか?
はい、重度訪問介護は24時間の連続したケアに対応しています。夜間の見守りや医療的ケアも含め、生活全体をカバーできます。
居宅介護と重度訪問介護は併用できますか?
原則として同時利用はできません。ただし、状況に応じてサービスの切り替えが可能な場合もありますので、相談支援専門員にご相談ください。
ALS・難病でも在宅で生活できますか?
はい、重度訪問介護は ALS や筋ジストロフィーなどの難病の方にも多く利用されています。喀痰吸引や人工呼吸器の管理など医療的ケアに対応できる事業所を選ぶことが重要です。
埼玉県で重度訪問介護をお探しの方へ
ノベラクトケア(株式会社Noveract)は、埼玉県川越市を拠点に24時間365日体制で重度訪問介護を提供しています。
- 全スタッフが医療的ケア資格を保有、喀痰吸引・経管栄養にどのスタッフでも対応可能
- 24時間365日対応、夜間や休日の急な体調変化にも迅速に対応
- 埼玉県全域で対応、川越市・さいたま市をはじめ県内全域のご自宅へ伺います
まずはお電話(048-871-6572)またはお問い合わせフォームから、お気軽に無料相談にお申し込みください。
